解説を読んだときは分かったのに、数字が変わるとまた間違えてしまいます。そんな問題を暗記カードにするときは、正答を写す前に「どこで判断を間違えたか」を一文にします。その一文から問いを作ると、次に似た問題を解くときに思い出したいことが残ります。
この記事では、編集部が作った割合の例題を使います。誤答メモをMemlyに入れ、AIが作ったカードを原文と照らし合わせ、答えを隠して復習するところまで実際の画面で紹介します。掲載する教材と画面は操作説明用です。実際の受験問題や利用者の成績ではありません。
正答を写す前に、間違えた原因を分ける
間違えた問題をすべて同じ形のカードにする必要はありません。用語を知らなかった場合と、問題文を読み違えた場合では、次に練習したいことが違います。解説を閉じる前に、自分の答案と見比べてください。
| 間違えた原因 | カードに残す問い | カード以外にすること |
|---|---|---|
| 知識が抜けていた | その用語は何を意味するか | 教科書の該当箇所を読む |
| 似た知識を取り違えた | 二つを区別する条件は何か | 似た問題を並べて違いを探す |
| 解き方を選べなかった | なぜその式や手順を選ぶのか | 別の数字でも解いてみる |
| 読み違いや計算ミスをした | 計算前に何を確認するか | 問題文への印や途中式の書き方を直す |
たとえば、単純な足し算のミスで式の意味は理解できていたなら、正答の数字を覚えても同じミスへの対策にはなりません。どこで読み違えたか分からないときは、カードを増やす前にもう一度途中式を書き、解説や先生の説明で確かめます。
割合の誤答を、理由を答えるカードに変える
例題は「定価1000円の商品を20%引きで買うとき、支払う金額はいくらか」です。ここで200円と答えたとします。1000×0.2という計算そのものは合っていますが、それは値引きする金額です。支払う金額は1000×0.8で800円になります。
この間違いから残したいのは800という数字だけではありません。「何を100%とするか」「値引き額と支払額のどちらを求めるか」という判断です。問いを少し変えると、覚えたい部分がはっきりします。
| カード | 表の問い | 裏の答え |
|---|---|---|
| 答えだけを写した例 | 1000円の20%引きはいくら? | 800円 |
| 理由を問う例 | 20%引きの支払額を求めるとき、なぜ0.8を掛ける? | 定価を100%とすると、支払う割合が100%−20%=80%だから |
| 取り違えを確かめる例 | 1000×0.2=200円は何の金額? | 値引き額。支払額は1000−200=800円 |

理由を問うカードにも限界はあります。「80%だから」という文をそのまま覚えるだけになったら、定価2000円で同じ割引を受ける問題を紙で解きます。2000×0.8=1600円と説明できるかを確かめてください。カードで考え方を思い出す練習と、問題を最後まで解く練習を組み合わせます。
Memlyに入れるメモは、誤答・正答・理由のセットにする
AIに誤答だけを渡すと、正しい知識と誤りの区別が伝わらないことがあります。問題文、誤答例、正答、正しい考え方を明記し、必要なら教科書のページ番号も手元のメモに残します。自分で理由をまだ説明できない部分は、先に原文や解説で確認してください。
今回は次のような教材を作りました。数式とその意味を同じ場所に書くと、生成後にどこを確認すればよいかも分かります。
例題:定価1000円の商品を20%引きで買います。支払う金額はいくらですか。
誤答例:200円。正答:800円。
考え方:定価を100%とすると、支払う割合は100%−20%=80%です。1000×0.2=200円は値引き額で、支払額ではありません。
間違えた理由:値引き額と支払額を取り違えました。
説明用の誤答メモをダウンロードする(テキスト)と、確認用の別問題を含む全文を保存できます。個人情報や他人の答案は含めず、自分で作ったメモや利用できる教材の範囲で試してください。
1.「生成」でテキストを入力する
Memlyの「生成」を開き、ソースとして「テキスト」を選びます。メモを貼り付けて「カードを生成」へ進みます。ノートやプリントから始めたい場合は、写真・PDFから暗記カードを作る手順も参考になります。数式や単位は読み取り後に原文と照らし合わせてください。

2. AIへの指示に、どんな問いを作りたいかを書く
次の生成設定では、日本語と問題数を指定し、「AIへ指示」に問いの意図を書きました。今回は小さな教材なので3枚にしています。3枚が常に最適という意味ではなく、生成結果をすべて確認できる量から試すためです。
この教材の範囲だけで3枚作ってください。答えの金額だけでなく、値引き額と支払額を区別する理由、20%引きで0.8を掛ける理由を問うカードにしてください。1枚につき1つの問いにし、解答に計算の根拠を含めてください。
3. プレビューで、答えと根拠を確認する
今回の生成結果には、「200円を支払う金額とするのはなぜ誤りか」「なぜ2000×0.8と計算するか」という問いが入りました。元のメモに書いた理由がカードになっているか、答えが800円・1600円と一致するかを一枚ずつ確認しています。

一つのカードに複数の論点が混ざった場合や、教材にない説明が足された場合は、そのまま覚えないでください。不要なカードを外したり、元のメモと指示を絞って作り直したりします。AIは下書きを作る役割、内容の正しさを確認するのは学習者の役割です。
内容を確認したら、保存先を指定してデッキを保存します。今回は説明用だと分かる名前で新しいデッキを作りました。自分の学習では、教材名や単元名を入れると、あとで元の問題に戻りやすくなります。
復習では答えを隠し、理由を自分の言葉で言う
保存したカードは、答えを見る前に問いを読み、声に出すか紙に書いて答えます。「0.8を掛ける」と言えたかだけでなく、「定価を100%としたとき、残る割合が80%だから」と説明できたかを確かめます。

答えを開いて初めて思い出した場合と、答えを見ずに説明できた場合を、自分の中で区別してください。暗記する文が長くなりすぎたら、一枚に詰め込んだ問いを分けます。繰り返し迷う箇所があれば、そのカードだけで解決しようとせず、元の解説に戻ります。

米国教育省の研究機関IESが公開する学習指導の実践ガイドは、学習した内容を思い出すクイズや、理由を説明する問い、間隔を空けた学習を取り上げています。この記事のカード例は、その考え方を日々の誤答の見直しに使うために編集部が作ったものです。Memlyや今回の例題そのものの効果を検証した研究ではありません(IES「Organizing Instruction and Study to Improve Student Learning」)。
カードを増やしすぎないためのチェック
間違えた問題の数だけカードを作ると、同じ理由を問うカードが重なることがあります。保存前に、すでにあるカードで確かめられないかを見ます。同じ「値引き額と支払額の取り違え」なら、数字だけ違うカードを並べるより、理由を問う一枚と、別の問題を解く練習を組み合わせられます。
- 答えを見る前に、何を答えればよいか分かる問いになっていますか。
- 答えの根拠を、教科書や元の解説で確かめましたか。
- 似た問題でも使える理由や判断の条件が入っていますか。
- 計算や記述を最後まで練習する時間も残していますか。
長い論述の組み立てや図形の補助線など、カードだけでは練習しにくい部分もあります。カードは必要な知識や着眼点を思い出すために使い、本番の形式で解く練習は別に続けます。過去問を解いた後の見直し方と組み合わせると、次に解く問題も決めやすくなります。
まずは、今日間違えた一問から試す
最初からノート全部を変換する必要はありません。一問を選び、「何を取り違えたか」を書き、理由を答えるカードを作ってみてください。Memlyなら、そのメモから問いの下書きを作り、確認したカードをデッキに保存できます。
理由を問うカード3枚のCSVをダウンロードすることもできます。CSVは編集部が整えた作例で、上のAI生成結果をそのまま書き出したものではありません。表の問いと裏の答えを見比べ、自分の教材用に書き換えて使えます。
Memlyで自分の誤答メモからカードを作ることから始められます。AIを使った教材の整理や復習の全体像は、AIによる暗記支援で紹介しています。
