この記事は Memly の運営チームが書いています。比較には Memly も含みます。料金と機能は2026年10月4日に各社の公式ページと App Store で確認しました。
Ankiの料金は使う端末で変わります。パソコン版(Windows・Mac・Linux)、Android版のAnkiDroid、ブラウザで使うAnkiWebは無料で、お金がかかるのはiPhone・iPad版のAnkiMobileだけです。App Storeでの価格は4,000円の買い切りで、月額の料金やアプリ内課金はありません(2026年10月4日に確認)。
4,000円は一度払えば終わりですが、App Storeの有料アプリなので、買う前に試す期間はありません。払う前に確かめておきたいことと、無料のまま続ける方法を先に知っておくと、買ってから困ることを減らせます。
結論:Ankiはどこまで無料か(端末別の料金表)
| 使う端末 | アプリ | 料金 | 確認した場所(2026年10月4日) |
|---|---|---|---|
| Windows・Mac・Linux | Anki(パソコン版) | 完全無料(オープンソース) | Anki 公式サイト |
| Android | AnkiDroid | 完全無料(オープンソース、アプリ内課金なし) | Google Play |
| iPhone・iPad | AnkiMobile | 4,000円(買い切り、一度の購入で永久利用可能、アプリ内課金なし) | App Store |
| ブラウザ | AnkiWeb(同期と学習) | 無料 | 公式マニュアル |
同期のサービスも無料なので、パソコンで作ってAndroidで復習するなら費用は0円です。iPhoneやiPadで学習するときだけ、4,000円が1回かかります。PCとAndroidでは、Ankiは機能制限なしで無料のまま使えます。学生や予算に制限がある学習者には、この点が決め手になります。iOS版の4,000円も一度払えば追加費用がないため、使う期間が長くなるほど月額課金より安く収まります。
価格は国によって違います。公式FAQによると、各国の価格はAppleがその国の税金などを踏まえて決めているため、米国の価格をそのまま円にした額とは一致しません。上の表は日本のApp Storeの表示です。
iPhone版のAnkiMobileだけが有料なのはなぜか
開発元の説明をまとめると、理由は2つです。
iPhone版の売上が、Anki全体の開発を支えている
AnkiMobileのApp Storeの説明文には「Sales of this app support the development of both the computer and mobile version, which is why the app is priced as a computer application.」とあります。売上でパソコン版とモバイル版の開発をまかなうため、パソコン用ソフトと同じ値付けにしている、という説明です。
公式FAQの「Why does AnkiMobile cost more than a typical mobile app?」は、パソコン版、同期のサービス、iPhone版の3つを作り続けることは開発者にとってフルタイムの仕事で、AnkiMobileの売上がその生活と今後の開発を支えていると書いています。過去に値下げを試したところ収入が減ったため、値下げやセールは当面考えていないとも説明しています。このFAQには2013年に書かれた部分も含まれますが、2026年10月4日の時点でも公開されています。
Android版は別のチームが無料で作っている
Android版のAnkiDroidは、パソコン版を元に別のグループが開発しているアプリです。公式サイトは「AnkiDroid for Android is free and developed by contributors.」と書いており、公式FAQも、Android版の開発者は本業の合間に作業しているため、サポートの手厚さはiPhone版の方が上だと説明しています。Androidは無料、iPhoneは有料という差は、この作り手の違いから来ています。
払う前に確かめたいこと(同期・iPad・アドオン)
iPadの分をもう一度買う必要はない
公式FAQによると、AnkiMobileは一度買えば、同じApple IDを使う5台までのiPhone・iPadで使えます。App Storeの表示では、ファミリー共有を有効にすれば6人まで使えます。
同期にはAnkiWebの無料アカウントを使う
パソコン版とiPhoneのカードをそろえるには、AnkiWebの無料アカウントで同期します。同期は必須ではなく、USBケーブルやAirDropでデータをやりとりすることもできます(App Storeの説明文)。AnkiWebは今は無料ですが、公式FAQには、将来は容量を多く使う人に料金がかかる仕組みを入れる可能性もあると書かれています。
アドオンは使えず、作り込みはパソコン版で
AnkiMobileはアドオンに対応していません。画像の一部を隠すカード(Image Occlusion)は、パソコン版で作ったものをiPhoneで学習することはできますが、iPhoneでは作れません。ノートタイプの変更などもパソコン版で行う前提で、説明文は、買う前にまずパソコン版から始めるよう勧めています。
FSRSはiPhoneでも使える
復習の予定を決めるFSRSは、パソコン版とAnkiMobileの23.10以降、AnkiWebで使えます(AnkiDroidは2.17以降)。公式マニュアルは、FSRSをオンにする前に、使っているすべての端末のアプリが対応しているかを確かめるよう書いています。
合わなかったときの返金はAppleに申し込む
App Storeでの購入はAppleを通しているため、返金の申し込み先はAppleです。開発元は誰が買ったかを確認できず、返金を受け付けられないと公式FAQに書かれています。返金されるかどうかはAppleの判断です。
iPhoneで無料のまま復習する方法とその不便
公式FAQは、価格に見合うほど使わないならAnkiWebを使ってほしいと書いています。AnkiWebは、端末どうしの同期と、ブラウザでの学習ができるサービスです(公式マニュアル)。iPhoneでは次の流れになります。
- パソコン版でカードを作るか、共有デッキを入れます。
- パソコン版の同期ボタンで、AnkiWebにデータを送ります。
- iPhoneのSafariでankiweb.netを開いてログインし、デッキを選んで学習します。
- 次にパソコン版で同期すると、iPhoneで学習した記録がパソコン版にも入ります。
この方法には、アプリにはない不便があります。
- ブラウザでサイトを開いて学習するので、電波のない場所では使えません。AnkiMobileは画像や音声を端末に保存し、通信なしで学習できます(App Storeの説明文)。
- 6か月のあいだAnkiWebにアクセスも同期もしないと、AnkiWeb上のデータが削除されることがあります(公式FAQ)。パソコン版にデータを残しておけば、そこから戻せます。
- アドオンや細かい設定はパソコン版の機能です。iPhoneでは、作ったカードを解くことが中心になります。
毎日iPhoneで復習するなら、通信なしで使えてタップやスワイプの操作も設定できるAnkiMobileの方が手間は少なくなります。2週間ほどAnkiWebで続けてみて、毎日開くと分かってから買えば、4,000円が無駄になりにくくなります。Android端末があれば、無料のAnkiDroidで同じカードを学習できます。
Ankiに払う場合とほかのアプリに払う場合の1年の費用
買い切りと月額では、使う期間が延びるほど差が開きます。日本のApp StoreとWebの表示価格(2026年10月4日)で、1年目と3年間の合計を並べました。
| アプリとプラン | 1年目 | 3年間の合計 |
|---|---|---|
| Anki(パソコン・Android・AnkiWeb) | 0円 | 0円 |
| Anki(iPhoneでAnkiMobile) | 4,000円 | 4,000円 |
| Memly 無料プラン | 0円 | 0円 |
| Memly Plus(Webの年額) | 4,800円 | 14,400円 |
| Memly Plus(アプリの年額) | 6,000円 | 18,000円 |
| Memly Plus(アプリの月額600円) | 7,200円 | 21,600円 |
| Memly Pro(Webの年額) | 9,600円 | 28,800円 |
| Memly Pro(アプリの年額) | 11,000円 | 33,000円 |
| 暗記メーカー(1年プラン) | 4,980円 | 14,940円 |
| 暗記メーカー(無期限プラン) | 19,800円 | 19,800円 |
| すごい暗記帳(Plus 1年) | 7,200円 | 21,600円 |
AnkiMobileの4,000円は、1年目だけで比べてもMemly Plusの一番安い払い方(Webの年額4,800円)より800円安く、2年目からは追加の支払いがありません。3年で比べると差は10,400円です。お金だけで選ぶなら、Ankiの方が安く済みます。
Memlyの料金をWebの月額で払い続けた場合も並べておきます。
| 利用期間 | Anki(PC+iOS) | Memly Plus(Webの月額) | Memly Pro(Webの月額) |
|---|---|---|---|
| 1ヶ月 | 0〜4,000円 | 500円 | 1,000円 |
| 6ヶ月 | 0〜4,000円 | 3,000円 | 6,000円 |
| 1年 | 0〜4,000円 | 6,000円 | 12,000円 |
| 3年 | 0〜4,000円 | 18,000円 | 36,000円 |
純粋な料金だけで見れば、Ankiは長期利用するほど有利です。
違いは、払ったお金で何が使えるかです。Ankiの料金にAIでカードを作る機能は含まれず、カードは自分で作ります。Memlyの有料プランの料金は、月ごとのAI使用量の範囲で、教材からのカード作成、4択の問題、解説などにAIを使うためのものです。AIを使わない手入力、CSVの取り込み、一問一答の復習、試験日モードは、Memlyでも無料プランのまま使えます。
QuizletのPlusもApp Storeに¥900と¥4,000の項目がありますが、ページに期間が表示されていないため表には入れていません。Memlyのアプリの年額は、アプリの購入画面で月額と年額を切り替えて選びます。
お金のほかにかかるもの:カードを作る時間
Ankiを3年以上使い続けたユーザーの62%が、カード作成に学習時間の半分以上を費やしているとされます。料金表に出ない費用として、カードを作る時間も並べておきます。
カード作成のワークフローは、両アプリの最も大きな違いです。同じ100枚を用意するのに、踏む手順の数がそもそも違います。Ankiでは、教材を読んで覚える点を決め、表と裏を打ち込み、必要なら画像を貼ります。1枚のカードに1〜3分。100枚のカードを作るには、2〜5時間の作業が必要です。ただし、この時間がすべて無駄になるわけではありません。どこが問われるかを自分で判断して問いの形に直す作業は、教材を読み流すよりも内容に踏み込むことになるためです。
Memlyでは、教材をアップロードするとAIが問いと答えを作り、保存する前に1枚ずつ確かめます。100枚のカードが数分で完成します。浮いた2〜5時間は、そのまま復習に回せます。動画や音声からも生成できるので、聞き流していた講義の録音がそのまま学習素材になります。ただし、AIが作ったカードには誤りが混ざることがあるので、確かめる時間は見込んでおきます。
3年で10,400円という差額と並べるべきなのは、その3年で繰り返すカード作成の時間です。100枚あたり2〜5時間の手作業が何度発生するかで、どちらが高くつくかは入れ替わります。
払う前に、手元の教材で比べてみる方法もあります。iPhoneならApp Storeから、パソコンならブラウザから、Memlyを無料で始められます。
Memlyの無料プランでできること
Memlyの無料プランは期限がなく、カードの枚数にも上限はありません。何が無料で、何に有料プランが要るかは、AIを使うかどうかで分かれます。
- 手入力、CSVの取り込み、公開デッキの追加はAIを使わないので、無料プランのまま使えます。
- 一問一答の復習(FSRSで次の復習日を決める)と、試験日から今日の枚数を出す試験日モードも無料です。
- 写真・PDF・Word・PowerPoint・YouTube・Webページ・音声からAIでカードを作る機能は、初回のAI利用枠の範囲で試せます。毎月の補充はありません。
- ChatGPTやClaudeの会話からカードを保存する連携(MCP)は、PlusとProの機能です。
有料プランは、Webで契約するとPlusが月500円(年4,800円)、Proが月1,000円(年9,600円)です。iPhone・Androidのアプリ内で契約するとPlusが月600円(年6,000円)、Proが月1,300円(年11,000円)で、Webより高くなります(2026年10月4日にApp Storeで確認)。どちらも月ごとのAI使用量の範囲でAIの機能を使え、ProはPlusの3倍の使用量です。
- 無料プラン:期限なし。初回のAI利用枠があり、毎月の補充はありません
- Plus:月ごとのAI使用量の範囲で、AI自動生成・学習分析など
- Pro:Plusの3倍のAI使用量。全機能利用可能、優先サポート
解約は、契約した場所(Web、App Store、Google Play)で次回の更新を止めます。期間が終わると無料プランに戻り、作ったカードはそのまま学習を続けられます。同じアカウントなら、Web・iPhone・iPad・Androidでカードと学習の記録がそろいます。
AIでのカード作成は、教材の種類を選んでファイルを入れるところから始まります。

Memlyが用意した自作の講義プリント「生理学 第4回 循環」(2ページのPDF)を入れると、27枚のカードができました。保存する前に1枚ずつ確かめ、要らないカードはここで消せます。

画面は説明用のデモアカウントです。教材は Memly が用意した自作のプリントで、カードは2026年9月に Memly が実際に生成したものです。進み具合は説明のために設定した値です。
Memlyが向かないのは、穴埋めや画像を隠すカードを作りたい人、電波のない場所で学習したい人、AnkiWebの共有デッキを使いたい人です。Memlyのカードは表と裏の1形式で、オフラインでは学習できず、利用者どうしでデッキを共有する場もありません。こうした使い方なら、4,000円を払ってでもAnkiの方が合います。
MemlyとAnkiの違いを30秒で解説
この記事では、約20年の歴史を持つ定番アプリAnkiと、最新のAI技術を活用したMemlyを、機能・料金・使いやすさなど10項目以上で比較します。勝ち負けがつく項目自体ははっきりしていて、迷うのはむしろ、その項目が自分の学習でどれだけ効くかのほうです。
両アプリの違いは、カード作成、復習アルゴリズム、カスタマイズ性の3点に集約されます。
- カード作成: AnkiはユーザーがテキストやHTMLで手動作成。MemlyはPDF・画像・動画・音声からAIが自動生成。
- 復習アルゴリズム: AnkiはSM-2(1987年開発の固定パラメータ方式)が既定で、FSRSも本体に内蔵(23.10以降、設定で有効化)。MemlyはFSRS6.0(パラメータは全員共通)。
- カスタマイズ性: Ankiはアドオンによる無限のカスタマイズが可能。Memlyはセットアップ不要で、すぐに学習を始められるモダンなUI。
| 項目 | Anki | Memly |
|---|---|---|
| カード作成 | 手動(テキスト/HTML) | AI自動生成 |
| アルゴリズム | SM-2(既定)/FSRS(要有効化) | FSRS6.0 |
| 料金(PC) | 無料 | 無料プラン / Plus月500円〜 |
| 学習開始までの時間 | 設定・デッキ構築が必要 | 素材をアップロードするだけ |
復習のアルゴリズム:AnkiにもFSRSがある
AnkiとMemlyの違いとして「SM-2とFSRS」が挙げられることがありますが、今はどちらのアプリでもFSRSを使えます。Ankiは23.10からFSRSを本体に内蔵し、デッキのオプションでオンにすると切り替わります。既定はSM-2を元にした従来の方式です。
SM-2(Ankiのデフォルトアルゴリズム)
SM-2は1987年にPiotr Wozniakが開発した間隔反復(復習の間隔を少しずつ広げて記憶を定着させる手法)のアルゴリズムです。全ユーザーに同じパラメータを適用する固定方式で、復習の評価(Easy/Good/Hard/Again)に基づいて次の復習間隔を計算します。
- 固定のEase Factor(次の復習までの間隔を何倍に広げるかを決める係数)に基づく間隔計算
- 全ユーザーに同一のパラメータを適用
- シンプルで予測可能な動作
- 30年以上の実績と信頼性
FSRS6.0(AnkiとMemly)
FSRS(Free Spaced Repetition Scheduler)6.0は、2025年に公開された間隔反復アルゴリズムです。機械学習を活用し、ユーザー個人の忘却曲線(時間とともに記憶が薄れていく度合いを表したグラフ)を学習して最適な復習タイミングを予測します。個人の記録からパラメータを学習するのは、AnkiでFSRSの最適化を使った場合です。
- 21個のパラメータを個人ごとに最適化(Ankiの最適化を使った場合。Memlyは全員共通の値)
- べき関数に基づく忘却モデルで、従来の指数関数モデルより高精度
- 学習すればするほど予測精度が向上
- 記憶の安定度(Stability)と難易度(Difficulty)を独立して追跡
違いは、パラメータの決め方です。AnkiのFSRSには最適化(Optimize)のボタンがあり、自分の復習の記録からパラメータを計算できます(公式マニュアル)。MemlyはFSRS6.0を最初から使い、21個のパラメータは全員共通の値です。Memlyには、個人ごとにパラメータを最適化する機能はありません。アルゴリズムは、料金の差を埋める理由にはなりません。
SM-2とFSRSの違いは次のとおりです。表の「パーソナライズ」は、AnkiでFSRSの最適化を使った場合の話です。
| 特性 | SM-2 | FSRS6.0(Ankiで最適化した場合) |
|---|---|---|
| 開発年 | 1987年 | 2025年 |
| パーソナライズ | なし(全員同じパラメータ) | あり(個人の学習データに適応) |
| 忘却モデル | 固定的なEase Factor | 個人ごとに調整可能なべき関数 |
| パラメータ数 | 数個(固定) | 21個(個人最適化) |
| 記憶予測精度 | 基本的 | 高精度 |
| 復習回数の効率 | 過剰復習になりやすい | 最小限の復習で最大の定着率 |

SM-2は30年以上の実績があり、多くの学習者がこのアルゴリズムで成果を上げてきた事実は揺るぎません。一方、FSRS6.0は個人の学習パターンに適応するため、長期にわたって大量のカードを回すほど、復習回数の差が開きます。Ankiでこの適応を使うには、FSRSをオンにして最適化を実行します。詳しくはFSRS6.0の仕組みについての記事もご覧ください。
料金以外の違い(AnkiとMemly)
料金のほかに、カードの作り方や使える端末にも違いがあります。どちらかが一方的に優れている項目と、用途によって評価が変わる項目が混在します。
| 比較項目 | Anki | Memly |
|---|---|---|
| AI自動カード生成 | 非対応(手動作成のみ) | PDF・画像・動画・音声から自動生成 |
| カードの形式 | 表と裏、穴埋め、画像隠し、テンプレート | 表と裏の1形式 |
| 復習アルゴリズム | SM-2(1987年)が既定。FSRSも本体に内蔵(23.10〜、要有効化) | FSRS6.0(2025年)標準搭載。パラメータは全員共通 |
| 試験日から逆算 | 公式FAQの計算で1日の枚数を自分で決める | 試験日モードで今日の枚数を表示 |
| 料金 | PC/Android無料、iOS 4,000円(買い切り) | 無料プラン / Plus月500円 / Pro月1,000円(Web。アプリ内は600円・1,300円) |
| 対応端末 | Windows / Mac / Linux / iOS / Android / Web(AnkiWeb) | iOS / Android / Web(クロスプラットフォーム) |
| UI/UX | 機能重視のクラシックUI | モダンで直感的なデザイン |
| 素材対応 | テキスト・画像・音声(手動添付) | PDF・画像・動画・音声(AI解析対応) |
| オフライン学習 | 完全対応(AnkiWebを除く) | 非対応(通信が必要) |
| 共有デッキ | AnkiWebの共有デッキ | 公式の公開デッキのみ |
| コミュニティ | r/Anki、共有デッキ、アドオン数千種 | 成長中のコミュニティ |
| 学習分析 | 統計画面あり(アドオンで拡張可) | 統計画面(復習予定・記憶の状態・苦手カード・連続日数) |
| サポート | コミュニティベース(フォーラム) | アプリ内サポート |
| カスタマイズ性 | アドオンで無限に拡張可能 | 必要な機能を標準搭載 |
| 学習開始までの時間 | 設定・デッキ構築が必要 | 素材をアップロードするだけ |
Ankiの強みは、約20年にわたって蓄積されたアドオンエコシステムとコミュニティの規模です。数千種類のアドオンによって、カードテンプレートのカスタマイズ、統計の拡張、他サービスとの連携などを後から足していけます。
一方、Memlyは学習統計やAI生成といった機能を最初から標準搭載しています。拡張の自由度はAnkiに譲るかわりに、アドオンを探して導入する工程がありません。
Ankiが向いている人
- カードのテンプレートやデザインを自分好みにカスタマイズしたい
- アドオンを活用して学習環境を細かく調整したい
- PCまたはAndroidをメインで使い、コストをゼロに抑えたい
- 既に大量のAnkiデッキを持っており、コミュニティの共有デッキを活用したい
- HTMLやCSSの知識があり、高度なカードテンプレートを作りたい
- 長年のAnkiユーザーで、既存のワークフローに満足している
- r/Ankiなどのコミュニティで情報交換しながら学びたい
Memlyが向いている人
- カード作成に時間をかけず、学習そのものに集中したい
- PDF、画像、動画、音声などの多様な教材をそのまま学習素材にしたい
- FSRS6.0アルゴリズムで効率的に記憶を定着させたい
- 試験日から逆算して、今日やる枚数を決めたい
- セットアップや設定に時間をかけたくない
- モダンで使いやすいUIで学習したい
- スマートフォンとPCで一貫した学習体験を求めている
- ITの知識が少なくても、すぐに高機能な学習を始めたい
より多くのアプリと比較検討したい場合は、Anki・Quizlet比較や暗記アプリのおすすめも参考にしてください。Ankiでつまずきやすい場面と、Ankiの代わりになるアプリは「Ankiの代わりのアプリ5選」にまとめています。
よくある質問
Ankiは無料で使えますか?
パソコン版(Windows・Mac・Linux)、Android版のAnkiDroid、ブラウザのAnkiWebは無料です。iPhone・iPad版のAnkiMobileだけが4,000円の買い切りです(2026年10月4日にApp Storeで確認)。
AnkiMobileは月額(サブスク)ですか?
いいえ。4,000円を一度払う買い切りで、App Storeの表示ではアプリ内課金もありません。iPadなど同じApple IDの端末で、追加の支払いなしに使えます。
AnkiMobileのセールや値下げはありますか?
公式FAQは、値下げを試したときに収入が減ったため、値下げもセールも当面は考えていないと説明しています。待っても安くなるとは限らないので、AnkiWebで続けられるかを確かめてから買う方が確実です。
iPhoneで無料のままAnkiを使えますか?
パソコン版で作ったカードをAnkiWebに同期し、iPhoneのSafariでAnkiWebを開けば無料で復習できます。通信が必要なことと、6か月使わないとAnkiWeb上のデータが消えることがある点が、アプリとの違いです。
AnkiのデッキはMemlyに移行できますか?
カードの表と裏の文字は、CSVで移せます。MemlyはAnkiのデッキファイル(.apkg)を読み込めず、復習の記録、画像、音声、穴埋めの書式は移りません。手順は「Ankiの代わりのアプリ5選」の移行の節に書きました。既存のAnkiデッキはAnkiで続け、新しい教材だけMemlyで作る併用も一つの方法です。
記憶に残りやすいのはどちらですか?
AnkiもMemlyもFSRSを使えるので、アルゴリズムの名前だけで差は決まりません。Ankiは自分の記録でパラメータを最適化でき、Memlyは全員共通のパラメータを使います。FSRS6.0は個人の忘却曲線に適応するため、理論上はSM-2より効率的な復習スケジュールを提供します(個人への適応は、AnkiでFSRSの最適化を使った場合です)。ただし、SM-2でも正しく継続すれば十分な効果があります。最も大切なのは、どちらのアプリでも毎日の復習を続けることです。
無料で使い続けるならどちらがいいですか?
無料での利用を最優先するなら、Ankiが圧倒的に有利です。PC版とAndroid版は完全無料で、機能制限もありません。Memlyの無料プランは期限がなく、手入力やCSVで入れたカードの復習は続けられますが、AIでカードを作る枠は初回だけで、毎月の補充はありません。長期的に無料で使い続けたい場合はAnkiを選ぶのが合理的です。
Ankiのアドオン(プラグイン)はMemlyにもありますか?
MemlyにはAnkiのようなアドオンシステムはありません。ただし、Ankiでアドオンを使って実現する機能(学習統計の詳細表示、AI連携など)の多くが、Memlyでは標準機能として搭載されています。逆に、特定のカードレイアウトや外部ツール連携のような一部のアドオンに相当する機能はありません。穴埋めや画像を隠すカードも作れません。
医学部や難関資格の勉強にはどちらが向いていますか?
医学部の勉強ではAnkiが長い実績を持ち、AnKingなどの定番共有デッキが充実しています。一方、自分の講義ノートや教科書から効率的にカードを作りたい場合は、MemlyのAI自動生成が大幅な時間短縮になります。既に信頼できる共有デッキが存在する分野ではAnki、独自の教材から学ぶ場合はMemlyが有利です。
両方を併用することはできますか?
もちろん可能です。例えば、既存のAnkiデッキはそのまま使いつつ、新しい教材の学習にはMemlyを使うという方法があります。カードを作る工程だけMemlyに移し、作り終えた資産はAnkiに残すという分け方なら、どちらの強みも捨てずに済みます。
スマートフォンだけで学習する場合はどちらがいいですか?
スマートフォンのみで完結したい場合、Memlyの方がスムーズな体験を提供します。AnkiのモバイルアプリはPC版の補助的な位置づけで、カード作成はPC版で行う前提の設計です。Memlyはスマートフォンだけでも素材のアップロードからカード生成、学習まで一貫して行えます。ただし、Memlyは通信がない場所では学習できません。
まとめ:Ankiの料金と選び方
- 料金:Ankiはパソコン版・Android版・AnkiWebが無料で、iPhone・iPad版のAnkiMobileだけが4,000円の買い切りです(2026年10月4日に確認)。
- カスタマイズと無料利用を優先するなら:Anki。PC版とAndroid版は機能制限なしの無料で、アドオンで細部まで作り込めます。
- iPhoneで迷っているなら:AnkiWebで2週間続けてから買うと、4,000円が無駄になりにくくなります。
- カード作成の時間を削るなら:Memly。PDF・画像・動画・音声からAIがカードを生成し、FSRS6.0が回答の記録から復習日を決めます。
- すでにAnkiデッキがあるなら:既存デッキはAnkiに残し、新しい教材だけMemlyで作る併用から試せます。
カードを作っていた時間は、そのまま学習だったのかどうか。答えは、生成されたカードを実際に1枚見てからのほうが出しやすいはずです。Memlyの無料プランは、教材をアップロードするだけでAIがフラッシュカードを生成します。合わなければAnkiに戻るだけで、費用は発生しません。
払う前に、Memlyの無料プランで教材を1つカードにしてみる
ClaudeやChatGPTで作った暗記カードをそのまま保存したい方は「Anki MCPとの違い」と「Memly MCP連携ガイド」もどうぞ(Memlyで保存までできるのはPlusとProです)。
出典と確認日
- AnkiMobile Flashcards(App Store 日本):価格4,000円、アプリ内課金なし、説明文、ファミリー共有。2026年10月4日に確認
- Anki 公式サイト:各アプリの料金と入手先。2026年10月4日に確認
- AnkiDroid Flashcards(Google Play 日本):無料。2026年10月4日に確認
- Anki FAQ:Why does AnkiMobile cost more than a typical mobile app?:2026年10月4日に確認
- Anki FAQ:AnkiWeb account removal、Are there limits on file sizes on AnkiWeb?、Requesting a refund for AnkiMobile:2026年10月4日に確認
- Anki マニュアル:Syncing with AnkiWeb、Deck Options(FSRS):2026年10月4日に確認
- Memly(App Store 日本):アプリ内購入 Plus ¥600・¥6,000、Pro ¥1,300・¥11,000。2026年10月4日に確認
- Memly の料金(Web):Plus 月500円・年4,800円、Pro 月1,000円・年9,600円。2026年10月4日に確認
- 暗記メーカー(App Store 日本)、すごい暗記帳(App Store 日本)、Quizlet(App Store 日本):アプリ内購入の表示。2026年10月4日に確認
Anki は Ankitects Pty Ltd の登録商標です。Memly は Ankitects および本記事で紹介する各社と提携していません。
