この記事は Memly の運営チームが書いています。比較には Memly も含みます。料金と機能は2026年10月4日に各社の公式ページで確認しました。
無料で使える暗記アプリは、全機能がずっと無料の「完全無料」、基本は無料で上限や広告がある「一部無料」、一度払えば使い続けられる「買い切り」の3つに分かれます。AndroidならAnki(AnkiDroid)が完全無料で、iPhoneではAnkiが ¥4,000 の買い切りになるため、iPhoneで無料のまま使うならMemly・Quizlet・暗記メーカー・WordHolicなどの一部無料のアプリから選びます。違いは、無料のまま何ができて、どこで止まるかです。
無料の暗記アプリとは、料金を払わなくてもフラッシュカードの作成と間隔反復による復習ができる学習アプリを指します。間隔反復は、忘れかけたころに復習を出して、復習の間隔を少しずつ広げていく学習法です。「神アプリ」と呼ばれる無料アプリでも、無料プランの広さはアプリごとに大きく異なります。実力が分かれるのは5点。(1)無料で作れるカード枚数、(2)復習アルゴリズムの世代、(3)AIによるカード自動生成の有無、(4)iPhone・Android・Webへの無料対応、(5)広告の有無です。課金前に試せる神アプリかどうか、無料プランで本当に使えるかどうかは、この5点で確かめてください。アプリ全体のおすすめをタイプ別に見たい場合は暗記アプリのおすすめの記事にまとめています。
結論:Androidは完全無料のAnki、iPhoneは目的で選ぶ
- Androidで、0円のまま上限なく使いたい:Anki(AnkiDroid)。PC版とAnkiWebの同期も無料です
- iPhoneで、単語カードを手入力で好きなだけ作りたい:WordHolic(無料でカードとフォルダを作成でき、広告あり)
- iPhoneで、問題集を作って友だちと共有したい:暗記メーカー(無料は問題集ごとに100問まで、広告あり)
- 人が作ったセットで覚えたい:Quizlet(5億件以上の公開セット、広告あり)
- 自分のプリントやPDFを問題にして、試験日まで復習を回したい:Memly(AIを使わない学習は無料、AIでの作成は初回の利用枠の範囲、広告なし)
- 看護師国家試験の過去問を解きたい:看護roo!国試(App Storeにアプリ内課金の表示なし)
Memlyは、AIで教材を毎月たくさんカードにしたいのに支払いはしたくない人には向きません。無料プランのAIは初回の利用枠だけで、毎月の補充がないからです。その使い方なら、手入力が中心のAnkiやWordHolicの方が無料のまま長く続けられます。
完全無料・一部無料・買い切りの違い
「無料」という言葉だけで選ぶと、後で痛い目を見ます。「無料アプリ」と一口に言っても、完全無料のもの、無料枠が広いもの、無料を装って肝心な機能を有料化しているものが入り混じっていて、見分けが難しいからです。「無料」と書いてあっても、どこまで無料かはアプリの運営の仕方で決まります。3つの形を、それぞれ代表のアプリで見ると違いがはっきりします。
完全無料:全機能が0円のまま
Ankiは2006年から続くオープンソースのフラッシュカードアプリで、PC版(Windows・Mac・Linux)とAndroid版のAnkiDroid、同期のAnkiWebが無料で、カードやデッキの数に上限がありません。無料で全機能が使え、世界中のユーザーが作った共有デッキ(医学・語学・法律など)を無料でダウンロードできます。米国の医学部では「AnKing」という共有デッキがコミュニティの定番になっているほど、無料リソースが充実しています。AnkiDroidは有志が開発し、寄付で支えられています(Anki公式サイト、2026年10月4日に確認)。PC・Android・Webがカード無制限で完全無料、共有デッキも0円です。完全無料・無制限という一点ではAnkiが最強です。初期設定のアルゴリズムは1987年開発のSM-2ですが、v23.10以降は本体に内蔵されたFSRSを設定から有効化するだけで最新アルゴリズムにも切り替えられます。コストを最小限に抑えたい人にとって、これ以上ない選択肢です。
一部無料:基本は無料で、上限や広告がある
Quizlet・暗記メーカー・WordHolic・すごい暗記帳・カクセル・Memlyは、アプリは無料で入手でき、一部の機能や上限の解除が有料です。区切り方はアプリごとに違い、暗記メーカーは問題集ごとの問題数、カクセルは追加できる数、WordHolicは同期や自動生成、MemlyはAIの利用枠で区切っています。Quizletは世界中のユーザーが作成した膨大な学習セットが共有されている大手サービスで、目的のセットがすでに公開されていれば、自分でカードを作らずに始められます。
買い切り:一度払えば使い続けられる
iPhone・iPad版のAnki(AnkiMobile)は ¥4,000 の買い切りで、アプリ内課金はありません(App Store、2026年10月4日に確認)。暗記メーカーにも ¥19,800 の無期限プランがあります。長く使うほど、月額より買い切りの方が安くなります。
無料でできることの比較表(2026年10月4日に確認)
7つのアプリについて、無料のままできることと、無料で困る点を並べました。料金と機能はApp Store(日本)とGoogle Play(日本)の表示、各社の公式ページで確認しています。
| アプリ | 無料の形 | 無料でできること | 無料で困る点 |
|---|---|---|---|
| Anki | 完全無料(iPhoneは買い切り) | PC・Android・Webでカードの作成と復習、共有デッキ、同期 | iPhone・iPad版は ¥4,000。本体にAIでの作成はない |
| Quizlet | 一部無料 | 単語カードの作成、5億件以上の公開セットでの学習 | 広告あり。広告の非表示とオフラインはPlus |
| 暗記メーカー | 一部無料 | 問題集の作成(問題集ごとに100問まで)、CSV、問題集の共有 | 広告あり。解答記録の無期限保存や進み具合の同期はプレミアム |
| WordHolic | 一部無料 | 単語カードとフォルダを好きなだけ作成、忘却曲線に合わせた反復 | 広告あり。端末間の同期と、画像・PDFからの自動生成はプレミアム |
| すごい暗記帳 | 一部無料 | 写真・PDFなどからAIで問題を作る、「今日の学習」 | 広告あり。文字入力など一部はPlus。無料でAIを使える回数は公式に記載なし |
| カクセル | 一部無料 | 写真・PDF・単語帳を赤シートで隠して覚える | 広告あり。単語・写真・PDFの追加に制限 |
| Memly | 一部無料 | 手入力、CSV、公開デッキ、一問一答の復習、試験日モード。AIでの作成は初回の利用枠の範囲。無料プランで試す | AIの利用枠に毎月の補充はない。通信のない場所では学習できない |
Memlyの無料プランでできることや有料プランとの違いは、Memlyの料金とプランで確認できます。
次の表は、よく比べられる5つで、6つの項目が無料のまま満たせるかを並べたものです。「確認できず」は、公式のページで無料の範囲を確かめられなかった項目です。
| 無料での機能 | Memly | Anki | Quizlet | 暗記メーカー | すごい暗記帳 |
|---|---|---|---|---|---|
| カードを手で作る | できる | できる | できる | できる(100問/問題集) | 確認できず |
| 写真・PDFからAIで作る | 初回の利用枠の範囲 | 機能なし | 確認できず | 機能あり(無料の範囲は記載なし) | 機能あり(無料の範囲は記載なし) |
| 復習日を自動で決める | できる(FSRS) | できる(SM-2・FSRS) | 学習モードあり(方式は非公開) | 記載なし | できる(方式は非公開) |
| iPhoneで無料 | できる | 有料(¥4,000) | できる | できる | できる |
| Androidで無料 | できる | できる | できる | できる | できる |
| 広告なしで学習 | 広告なし | 広告なし | 広告あり | 広告あり | 広告あり |
6項目すべてを無料で満たしている列は、1つしかありません。0円で全機能を求めるならAnkiのPC版。スマホで手間なく科学的に学びたいならMemlyの無料利用、という棲み分けになります。ただし、MemlyのAIでの作成は初回の利用枠までで、そこから先は手入力かCSVで足していく形になります。
表に入れていないアプリでは、Knowtとアムギゴレもよく名前が挙がります。Knowtは「無料で使えるQuizletの代わり」を掲げて伸びてきたアプリで、自作セットの作成、各種学習モード、一部のAI機能(ノートや資料からのカード生成補助など)を無料の範囲で利用できます。암기고래(アムギゴレ/暗記クジラ。「고래」は韓国語でクジラの意味)は韓国で圧倒的なシェアを持つ暗記アプリです。8言語に対応し、80,000語以上のプリセット単語を収録していて、無料でも用意された単語リストを使った音声中心の学習を始められます(一部機能・広告除去は有料)。Memly・Anki・Quizlet・Knowt・암기고래の5つで比べると、無料でAI生成まで試せるのは、5つのうちMemlyと一部のKnowtだけです。残りは手入力かプリセットが前提になります(この記事の表にある暗記メーカーとすごい暗記帳にも、AIで問題を作る機能があります)。無料でAI生成と最新アルゴリズムをスマホで試したいならMemly。0円でPC中心に使い倒したいならAnki、既存セットを無料で使いたいならQuizletかKnowt、単語を音声でくり返したいなら암기고래(アムギゴレ/暗記クジラ)が有力です。
Androidで無料のもの
Androidでまず候補になるのは、PC・Androidなら完全無料で使える定番のAnkiです。Androidでは、Ankiの公式アプリ(AnkiDroid)が無料なので、PCで作ったカードを無料の同期でスマホに持ち出し、FSRSで復習の予定を決めるところまで0円で揃います。FSRSは、カードごとの記憶の残り方を推定して次の復習日を決めるアルゴリズムで、AnkiDroidでは2.17以降で使えます(Ankiのマニュアル)。
Ankiの操作が合わない場合は、Google Playで無料のまま入れられるQuizlet・暗記メーカー・WordHolic・すごい暗記帳・カクセル・Memlyから選びます。看護師国家試験の過去問を解くなら、看護roo!国試もAndroid版があります。Ankiの入手先と最初の設定はAnkiアプリの記事にまとめています。
iPhoneで無料のもの
通学・通勤中のスマホ学習が中心なら、iPhoneやAndroidで無料で使えるかは死活問題です。とくにiPhoneでは、PCで無料のアプリがiOS版だけ有料というケースもあるため、自分のメイン端末で無料かを必ず確認してください。iPhoneで迷うのは、Ankiが無料ではないからです。iPhone・iPad版のAnkiMobileは ¥4,000 の買い切りです。Anki公式サイトには、AnkiMobileの購入がAnkiの開発資金になると書かれています(AnkiDroidは有志が開発していて無料です)。払う前に確かめたいことはAnkiの料金の記事にまとめています。
iPhoneで無料のまま使うなら、何を作るかで選びます。単語カードを手入力で好きなだけ作るならWordHolic、問題集を作って共有するなら暗記メーカー、人が作ったセットで覚えるならQuizlet、教科書の赤字を隠すならカクセル、自分のプリントやPDFから問題を作って試験日まで回すならMemlyです。Memlyは同じアカウントでiPhone・iPad・Android・PCのブラウザから使え、端末間の同期にお金はかかりません。
無料で困りやすい場面(広告・上限・端末)
無料のアプリで困る場面は、だいたい3つに分かれます。どれも入れた日には気づきにくく、使い続けて数週間たってから表に出ます。
広告
無料プランは広告で運営されることが多く、学習の集中を妨げます。毎日触るアプリだからこそ、広告の頻度や無料プランの使い心地も、立派な比較軸になります。Google Playの表示では、Quizlet・暗記メーカー・WordHolic・すごい暗記帳・カクセルに「広告が表示されます」とあります。AnkiDroidとMemlyには、この表示がありません(2026年10月4日に確認)。広告の削除は、暗記メーカーなら ¥1,480、WordHolicなら広告フリー1ヶ月 ¥360 など、有料の項目になっていることが多いです(暗記メーカーとWordHolicのApp Storeのアプリ内課金の表示、2026年10月4日に確認)。
上限
無料プランの多くは作成できるカード数や学習セット数に上限があります。「無料」と書かれていても、10セットまで、週に数枚までといった制限があると、本格的な試験勉強には足りません。自分の学習量に対して上限が現実的かを最初に確認しましょう。暗記メーカーの無料プランは問題集ごとに100問までで、超える分は別の問題集に分けます(公式FAQ)。カクセルは単語・写真・PDFの追加に制限があり、解除が有料です。Memlyはカードの枚数に上限はありませんが、AIでの作成は初回の利用枠までです。
端末と同期
端末を替えるときや、PCとスマホの両方で使うときに、同期が有料のアプリがあります。WordHolicは複数端末の同期(自動バックアップ)がプレミアムで、暗記メーカーは解答の進み具合の同期がプレミアムです。AnkiのAnkiWebとMemlyの同期は無料です。一方でMemlyは、通信のない場所では学習できません(復習ラジオの再生を除く)。
無料でも、復習の仕組みに乗せれば差が出る
今この瞬間に覚えたばかりの内容は、何も復習しなければ1日後には半分以上、1週間後には大半が記憶から抜け落ちていきます。エビングハウス(1885年)が無意味な綴りを使った実験で示した「忘却曲線」は、本来この実験条件での話ですが、一般に引用される目安として、復習なしの記憶がいかに急速に薄れるかを物語っています。この曲線は、無料で勉強している人の努力も、課金している人の努力も、等しく削り取ります。
無料だけで本当に成果は出るのでしょうか。無料プランでも、正しい復習の仕組みに乗せれば成果は出ます。Cepedaら(2008年)の研究では、復習と復習の間隔を適切に空けた群のほうが、同じ回数を一気に詰め込んだ群より、後日のテストでおよそ1割から2割ほど高い保持率を示したと報告されています。
では、なぜ間隔を空けるほど記憶が強くなるのでしょうか。心理学者Bjorkが提唱した「望ましい困難(desirable difficulty)」は、あえて少し忘れかけた頃に思い出す負荷をかけたほうが、記憶はかえって長持ちするという考え方です。スラスラ言える状態で繰り返しても記憶痕跡はほとんど強化されず、少し苦労して引き出す作業そのものが定着を進めます。間隔反復アプリは、この「忘れかけた頃」を自動で狙って復習を出してくれる仕組みです。復習日を自動で決めるアプリの選び方は忘却曲線アプリの記事にまとめています。
「いつ復習すべきか」を計算するアルゴリズム(復習間隔を決める仕組み)は暗記アプリの心臓部です。1987年開発のSM-2から、近年のFSRS(Free Spaced Repetition Scheduler)まで世代差があり、新しいものほど忘却パターンに正確に合わせられます。無料でこの仕組みが使えるかどうかが、定着率を大きく左右します。とはいえ、毎日数十枚を数日だけ覚えるようなライトな単語暗記であれば、独自アルゴリズムでも体感差はそれほど大きくありません。FSRSの恩恵がはっきり効いてくるのは、資格・受験などカードが数百〜数千枚規模になり、数か月にわたって復習を続けるケースです。自分がどちらに近いかで、こだわるべきかが決まります。
| 項目 | Before(自己流の無料暗記) | After(仕組みのある無料アプリ) |
|---|---|---|
| 復習タイミング | 気が向いたとき・テスト直前のみ | 忘れる直前にアプリが自動提示 |
| 1週間後の定着 | 復習なしでは大きく低下(忘却曲線どおり) | 適切な間隔反復で高い水準を維持しやすい(一般的な研究例) |
| カード作成の負担 | 手書き・手入力で挫折しやすい | 素材をアップロードするだけ、手入力ゼロ |
| かかる費用 | 0円(ただし記憶もほとんど残らない) | 0円から開始可能(同じ0円でも記憶が残る) |

無料でも、カードを1枚ずつ手入力する必要があるアプリと、PDFや画像から自動でカードを作れるアプリでは、継続率がまったく違います。Dunloskyら(2013年)が10種類の学習法を有効性で評価したレビューでも、間隔をあけた反復学習(distributed practice)と問題を解く形での想起練習(practice testing)の2つが、最も効果が高い「高有効性」グループに分類されました。ただしその効果が出る前提は「続けること」。作成が面倒だと、無料でも結局使わなくなります。
AI生成に対応したアプリなら、A4数ページのPDFをアップロードするだけで、手入力なしに体感数分でカードが揃います。費用ゼロで仕組みだけを手に入れられるのが、2026年の無料暗記アプリの実力です。なお、Memlyの無料プランでAIを使えるのは初回の利用枠の範囲で、その先は手入力、CSV、公開デッキでカードを足していきます。
Memlyの無料プランでできること・できないこと
Memlyは無料で開始でき、クレジットカードの登録も不要なAI暗記アプリです。無料の範囲でも、PDF・画像・講義動画・音声・WebページからAIが自動生成できます(初回のAI利用枠の範囲)。1枚ずつ手入力する必要がないため、「カード作りが面倒で続かない」という無料アプリ最大の挫折ポイントを最初から回避できます。
Memlyの無料プランは期限がなく、カードの枚数にも上限がありません。区切りになっているのは、AIを使う機能かどうかです。
AIを使わないので、無料のままずっと使える機能
- 手入力でカードを作る
- CSVでカードを取り込む・書き出す
- Memlyが作成した無料の公開デッキを追加する
- 一問一答で復習する(FSRSが次の復習日を決める)
- 試験日モード(今日やる枚数と、間に合わないときの絞り込み)
- 苦手カードの一覧、検索、スマホアプリの通知
初回のAI利用枠の範囲で使える機能
- 写真・PDF・Word・PowerPoint・YouTube・Webページ・音声・録音からのカード作成
- 4択、正誤、記述式、白紙テスト
- 詳細解説、覚え方、画像図解、読み上げの音声、復習ラジオ
無料プランには初回のAI利用枠があり、毎月の補充はありません。作ったカードは、枠を使い切った後も一問一答で復習を続けられます。有料のPlus(Webは月500円・年4,800円、アプリ内は月¥600)とPro(Webは月1,000円・年9,600円、アプリ内は月¥1,300)では、月ごとのAI使用量の範囲でAIの機能を使えます。
無料プランではできないこと
MemlyにはMCPサーバーがあり、ChatGPTやClaudeを1つのURLでつなぐと、AIが作ったカードがそのままMemlyのデッキに保存され、FSRSで復習できます。普段のチャットがそのまま暗記教材になる、という新しい使い方です。ただし、会話からカードを保存(作成・編集・削除)できるのはPlusとProで、無料プランはカードの参照だけです。
復習スケジュールには、最新世代の間隔反復アルゴリズムFSRSを採用し、カードごとの評価と記録から次の復習日を決めます。重みは全員共通の値で、Ankiも23.10以降はFSRSを選べます。無料の段階から、課金ユーザーと同じ科学的な復習エンジンで学習を始められるのが大きな利点です。実際の使い心地としても、カードを手入力していた頃や古いSM-2世代のアルゴリズムと比べ、忘れかけたタイミングを的確に突いてくる分だけ長期記憶に定着しやすいと感じられるはずです。

画面は説明用のデモアカウントです。教材は Memly が用意した自作のプリントで、カードは2026年9月に Memly が実際に生成したものです。進み具合は説明のために設定した値です。
答えを見たあとに4つのボタンから選ぶと、それぞれの下に次に出る間隔が表示されます。この一問一答の復習はAIを使わないので、無料プランのまま回数の上限なく続けられます。試験日を入れたデッキでは、下の画面のように今日やる枚数とおよその時間が出ます。試験日モードも無料です。

お金を払うか決めるタイミング
無料のまま困っていないなら、払う必要はありません。課金を検討するのは、次の3つのどれかに当てはまったときです。
- 無料の上限(AIの利用枠、問題数、追加できる数)に毎週ぶつかる
- 広告なしで集中したい
- 複数の端末で同期したいのに、同期が有料のアプリを使っている
払うと決めたら、月額ではなく1年で比べます。下の表はApp Store(日本)の表示で、含まれる機能はアプリごとに違うため、金額だけでは比べられません。金額はAnkiMobile、Quizlet、暗記メーカー、WordHolic、Memlyの各App Storeページで2026年10月4日に確認しました。
| アプリ | 1年で払う額(App Storeの表示) | 何が増えるか |
|---|---|---|
| Anki(iPhone・iPad) | ¥4,000(買い切り、1回だけ) | iPhone・iPadでAnkiが使える |
| Quizlet | ¥4,000(Quizlet Plusの年額とみられる項目。App Storeに期間の表示なし) | 広告の非表示、オフライン |
| 暗記メーカー | 1年プラン ¥4,980(無期限プラン ¥19,800) | 広告の削除、問題数の制限撤廃、同期など |
| WordHolic | プレミアム1年 ¥4,980 | 同期、画像・PDFからの自動生成、広告非表示など |
| Memly | Plus年額 ¥6,000(Webでは4,800円) | 月ごとのAI使用量、MCPでの保存 |
まず無料で2〜3週間使い、自分の学習量に対して上限が足りなくなって初めて課金を考えるのが、ムダのない順序です。
よくある質問
Q. 無料の暗記アプリだけで試験勉強は完結できますか?
はい、多くの場合完結できます。無料プランでも、忘却曲線に合わせて復習を提示してくれる仕組みがあれば成果は出ます。AnkiのPC版は無料で全機能が使え、MemlyもiPhone・Androidで無料から間隔反復学習を始められます。まずは無料で2〜3週間続け、自分の学習量に対して上限が足りるかを確かめるのがおすすめです。
Q. iPhoneで無料で使える暗記アプリはどれですか?
iPhoneで無料なのは、Memly・Quizlet・暗記メーカー・WordHolic・すごい暗記帳・カクセルなどです。AnkiはiPhoneでは ¥4,000 の買い切り(2026年10月4日、App Storeで確認)で、無料になりません。違いは無料プランの中身にあり、無料・広告なし・AI生成ありの3つを同時に満たすのは現状ではMemlyが代表的です(ほかの5つはGoogle Playで「広告が表示されます」と表示されています。MemlyのAI生成は初回の利用枠の範囲です)。Androidが使えるならAnkiDroidで完全無料という手もありますが、iPhoneしか使わず、AI生成も無料で試したい場合はMemlyが有力な選択肢です。
Q. 無料のフラッシュカードアプリと有料アプリの一番の違いは何ですか?
最大の違いは、AI自動生成の利用枠と、広告や同期といった使い心地の部分です。無料プランでもカード作成と復習はできます。ただ、AI生成の回数や作れる問題数には上限があるのが普通です。逆にAnkiのようにPC版は無料で全機能が使えるアプリもあり、「無料=機能が劣る」とは限りません。
Q. 無料の単語帳アプリでも記憶は定着しますか?
定着します。Dunlosky(2013年)のレビューでも間隔反復は最高評価の学習法とされており、これはアプリの料金とは無関係です。鍵は、復習のタイミングをアプリに任せ、毎日少しずつでも継続することです。FSRSなどの最新アルゴリズムを無料で使えるアプリなら、より効率的に定着させられます。
Q. AnkiとMemlyは無料だとどちらがおすすめですか?
PC中心でとにかく0円に抑えたいならAnki、スマホで自分の教材から問題を作って試したいならMemlyが向いています。Ankiは無料の自由度が高い反面、設定項目が多く、iOSは有料です。Memlyは無料プランでAIでの作成を初回の利用枠の範囲で試せ、FSRSでの復習と試験日モードは無料のまま続けられます。iPhoneでも無料で使えます。
Q. 無料アプリは広告が多くて集中できないのでは?
アプリによります。Anki(PC・Android)やMemlyは無料でも広告なしで学習できますが、Quizlet・暗記メーカー・WordHolic・すごい暗記帳・カクセルの無料版には広告が表示されます(Google Playの表示)。広告のストレスを避けたい場合は、無料でも広告のないアプリを選ぶか、実際に数日使って許容できるか確かめるのが確実です。
Q. 無料で英単語の暗記もできますか?
できます。英単語学習なら、単語カードを好きなだけ作れるWordHolic、公開セットが豊富なQuizlet、単語帳のページを撮ってカードにできるMemlyが無料で使えます。ただ、資格試験や検定の英単語を体系的に覚えたいなら、忘却曲線に沿って復習を出す間隔反復対応アプリ(MemlyやAnki)のほうが、長期定着の効率は高くなります。
まとめ:無料の今日、最初の1枚を作るかどうか
入れるアプリは、もう1つか2つに絞れているはずです。ただ、「よさそう」と思った内容も、復習する仕組みに乗せなければ、来週にはその大半が記憶から抜け落ちてしまいます。これは意志の弱さではなく、誰の脳にも等しく起きることです。
最高のアプリは「無料で、今日開けるアプリ」です。どんなに優れたアルゴリズムも、ダウンロードしなければ0点のままです。
自己流の暗記を続けるか、無料アプリを1つ入れて、忘れる前に復習する仕組みに今日から乗るか。どちらも費用は0円です。違うのはただ一点、1か月後にほとんど何も残っていないか、ほぼ覚えたまま手元にあるか、です。同じ0円でも、片方は記憶も0に近づき、もう片方は記憶が残ります。その差だけが効いてきます。
最小の第一歩は、アプリを1つ入れて、カードを5枚だけ作ることです。これだけなら、休憩のついでに終わります。完全無料・無制限で始めたいならAnki(PC・Android)、スマホで自分の教材から始めたいならMemlyを無料で始める(クレカ不要)。Memlyは、初回のAI利用枠の範囲で、PDFを1つアップロードすればAIがカードを作ります。
出典と確認日
いずれも2026年10月4日に確認しました。
- Anki:公式サイト、AnkiMobile(App Store)、AnkiDroid(Google Play)、マニュアル(FSRS)
- Quizlet:App Store、Google Play
- 暗記メーカー:App Store、作成できる問題数の上限(公式FAQ)
- WordHolic:App Store、Google Play
- すごい暗記帳:App Store、Google Play
- カクセル:App Store、Google Play
- 看護roo!国試:App Store、Google Play
- Memly:App Store、Google Play
- 研究:Ebbinghaus(1885)Memory(英訳)、Cepeda et al.(2008)Spacing Effects in Learning、Dunlosky et al.(2013)Improving Students' Learning With Effective Learning Techniques
